15年。この月日を、あなたはどう感じますか?
長いようであっという間だった、というのが私の正直な感想です。
私は、15年間現役の介護福祉士として働き、同じ小規模特別養護老人ホームで働き続けている、現役の介護福祉士です。
この記事では、私が何故この世界に飛び込み、一つの場所でこれほど長く働き続けてきたのか。
そして、いち介護スタッフからリーダー、介護課長という役職まで経験の先に、何を見つめているのか。
私のこれまでの歩みを、少しだけお話しさせてください。
介護の世界に飛び込んだきっかけ

今こそ介護福祉士として働いていますが、学生時代の私は、特に明確な夢や目標を持っていたわけではありませんでした。
社会に出ることへの漠然とした期待と、それ以上に大きな不安を抱えた、ごく普通の若者でした。
そんな私がこの道を選んだのは本当に些細な、しかし私に取っては決定的な出来事がきっかけでした。
それは、祖母との何気ない会話の中で、ふと見せた寂しそうな横顔。
その時、「自分は、大切な人が本当に助けを必要とする時に、無力なままでいたくない」と、強く心を揺さぶられたのです。
もちろん、最初は不安だらけでした。
「自分に務まるだろうか」「厳しい仕事だというけれど、続けていけるだろうか」
それでも、「誰かの人生に、深く、温かく関われる仕事がしたい」という期待が、不安を上回りました。
その一心で、私は介護の世界の扉を叩いたのです。
小規模特養を選び、15年間介護士として働き続けた意味

厳密に言えば、グループホームで1年、老人保健施設で1年、小規模特養で13年となります。
専門学校在学中、特別養護老人ホームでの実習、グループホームでのバイトを1年間経験しました。
当時はまだ介護への理解が浅く、ユニットケアへの関心も薄い状態でした。また、当時はユニットケアはさほど浸透しておらず、従来型の施設が多かったです。
ですが、老人保健施設に入職し、働いていく中で介護についての見解も高まり、「ユニットケア」への深い興味と、「流れ作業のようなケア」に対する疑念が生まれていました。
結果として、この小規模特養では13年間勤務し、利用者様一人ひとりの生活に寄り添うユニットケアを実践することができています。
グループホームでの1年、老人保健施設での1年、そしてこの小規模特養での13年という経験は、私の介護観を形成する上でのかけがえのない物となっています。
「流れ作業」ではない、一人ひとりと向き合うユニットケアの魅力
小規模特養の最大の特徴は、家庭的な雰囲気の中で行われる「ユニットケア」です。
大規模施設のように、決められた時間に一斉に入浴し、食事を摂るというスタイルではありません。
一人ひとりの生活リズムや個性を尊重し、「その人らしい暮らし」を支えるのが私たちの役割です。
朝、コーヒーの香りで目覚めるのが好きな方。
昼食後、少しうたた寝をするのが日課の方。
そんな、ごく当たり前の日常を、施設に入っても続けていただきたい。
その想いを実現できるのが、ユニットケアの魅力でした。
深く、密な関わりの中で築かれる信頼関係は、この仕事でしか得られない、何物にも変え難い宝物です。
家族のような関係性が、時に生み出す難しさ
しかし、その「近さ」は、時として難しさを伴います。
家族のように親密になるからこそ、感情移入しすぎてしまったり、職員間のケアの方針の違いが浮き彫りになったりすることもあります。
それでも私が13年間、この場所で働き続けてこられたのは、この「近さ」がもたらす喜びが、難しさを常に上回っていたからです。
困難も喜びも、全てをチームで分かち合い、利用者様と一緒に笑い、泣く。
その繰り返しの中で、私は介護士として、そして一人の人間として、育ててもらいました。
介護課長まで経験して見えた景色

私の介護職としてのキャリアは、平坦な物ではありませんでした。
様々な役職を経験する中で、見える景色は大きく変わっていきました。
現場の最前線「いち介護スタッフ」としての喜びと葛藤
いち介護スタッフの頃は、ただひたすら、目の前の利用者様と向き合うことに必死でした。
自分のケアで笑顔になっていただけることが、何よりの喜びでした。
しかし同時に、組織のルールや人間関係の中で、自分の無力さを痛感することも少なくありませんでした。
チームを導く「ユニットリーダー」としての責任
ユニットリーダーになってからは、自分のことだけではなく、チーム全体で質の高いケアを提供することの難しさと責任の重さを知りました。
後輩の指導に悩み、チーム内の意見を調整することに奔走する日々。
自分の視点だけではなく、チームとしての視点を持つことの重要性を学びました。
理想と現実の板挟み「介護課長」としての孤独
副主任、主任と乗り越えて、介護課長という管理職を経験した5年間は、私にとって最大の試練であり、成長の機会でした。
「理想のケアを実現したい」という現場の想いと、「健全な施設運営をしなければならない」という経営の現実。その板挟みになり、時には孤独を感じることもありました。
しかし、この経験があったからこそ、介護職のキャリアパス全体を俯瞰し、スタッフ一人ひとりが安心して働き続けるために何が必要なのかを、真剣に考えることができるようになったのです。
これからの私の夢と目標

いち介護スタッフから管理職まで、様々な立場から15年間、介護の現場を見つめてきました。
その中で芽生えたのが、「この経験を、これから担う行進のために役立てたい」という強い想いです。
かつての私のように、キャリアに悩み、人間関係に疲れ、それでもこの仕事に誇りを持ち続けたいと願う志ある介護スタッフの方々。
そんな皆さんが、一人で悩みを抱えることなく、前を向いて進んでいけるような「道標」を作りたい。
このブログ運営は、その夢を実現するための、私の新たな挑戦です。
私の15年間の試行錯誤が、あなたのキャリアの近道となり、あなたが「介護の仕事を選んで、本当に良かった」と心から思える未来を築く一助となること。
それが、今の私の一番の目標です。
このブログを作ろうと思った経緯や目的についてまとめた記事がありますので、下記にリンクを貼っておきます。よかったら本記事と併せてご覧ください。

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