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「来週のサービス担当者会議、〇〇さん出席してね」
上司からそう言われると、ドキッとしませんか?
医師や看護師、ケアマネジャーといった多職種がずらりと並ぶ中で…
「自分なんかが発言してもいいのだろうか…」
「何を言えば良いのか分からず、ただ座っているだけで終わってしまった」
そんな苦しい経験を持つ方も多いはずです。
断言します。
サービス担当者会議(サ担会議)において、最も重要な情報を持っているのは、医師でもケアマネジャーでもなく、毎日利用者様に寄り添っている「あなた」です。
この記事では、あなたが自信を持って会議に参加し「さすがプロだ」と信頼されるための準備と発言のコツを、私の経験をもとに徹底解説します。
サ担会議における介護福祉士の重要な役割

まず、何故あなたがその会議に呼ばれているのか、その役割を再確認しましょう。
「生活の専門家」としての視点はあなたしか持っていない
医師は「医学的」な視点を、ケアマネジャーは「制度的」な視点を持っています。
しかし「夜中に何度トイレに起きるか」「どんな言葉で笑顔になるか」「昨日の食事で何を一番美味しそうに食べたか」こうしたリアルな「生活」の視点を持っているのは、現場の介護職だけです。
あなたの発言は、ケアプランという地図に、色と命を吹き込むための不可欠なピースなのです。
資格制度の厳格化により、高まる期待
かつては、介護職の発言権が弱い時代もありました。
しかし、2016年(平成28年度)の国家試験から、実務経験ルートにおいて「実務者研修」の修了が必須化され、介護福祉士の専門性は格段に向上しました。
制度が変わった背景には「単なるお世話係ではなく、根拠に基づいたケアができる専門職」として国が認めたという意味があります。
だからこそ今のサ担会議では、私たちに対し、専門職としての鋭い観察眼と意見が、以前にも増して強く求められているのです。
【会議前】準備すべき情報とアセスメント

会議の質は、当日の発言ではなく「準備」で決まります。
手ぶらで参加してはいけません。
必ず以下の情報を整理して臨みましょう。
数値で語れる「データ」を用意する
感覚的な話は、他職種には伝わりにくいものです。
「最近、食欲がないようです」ではなく「この1週間で、主食の摂取量が平均5割まで低下しています」と言えるように、食事摂取表や排泄記録を確認し、具体的な数値をメモしておきます。
利用者様の「生の声(ニーズ)」を拾う
ケアプランの主役は利用者様です。
会議の前に「今、一番困っていることはありますか?」「これからやってみたいことはありますか?」と本人様の意向を確認しておきましょう。
会議の場で本人様が緊張して言えない本音を代弁することも、私たちの重要な役割です。
【会議中】現場の視点から具体的に発言するコツ

いざ会議が始まると、緊張して言葉が出てこないかもしれません。
そんな時は、次のテクニックを使ってみてください。
「事実」と「推測」を分けて話す
発言に説得力を持たせることは、客観的な「事実」と、あなたの専門的な「推測(アセスメント)」を分けて話すことです。
- 悪い例:「Aさんは、最近元気がない気がします」
- 良い例:「(事実)Aさんは、今週に入ってから、レクリエーションへの参加を3回連続で拒否されています。(推測)仲の良かったBさんが退所されたことで、喪失感を感じていらっしゃるのかもしれません」
このように構成することで、医師やケアマネジャーも「なるほど、ではメンタル面のケアが必要ですね」と、対策を打ちやすくなります。
「できないこと」だけでなく「できていること」を伝える
会議では問題点ばかりが議論されがちです。
しかし、家族様を安心させ、本人様の意欲を引き出すためには「プラスの情報」も重要です。
「着替えは介助が必要ですが、ボタン留めは自身で集中して行われています」など、残存機能や強みを伝えることができるのは、現場を見ているあなただけです。
他職種に「さすが」と言わせる報告・連絡の技術

ただ状況を報告するだけでなく、専門職として「一目置かれる」ための、もうワンランク上の報告術をお伝えします。
ケアプランの「目標」と関連付けて話す
ケアマネジャーが作成したケアプランには、必ず「長期目標・短期目標」が設定されています。
あなたの発言が、その目標にどう結びついているかを示しましょう。
「短期目標にある『歩行の安定』についてですが、現在はシルバーカーを使って、見守りのもと食堂まで移動できています」
このように、目標に対する達成度や課題を報告できると、ケアマネジャーから「この人はプランを理解してケアしてくれている」と、絶大な信頼を得ることができます。
知識を武器にするための自己研鑽
的確な発言をするためには、やはり基礎知識が不可欠です。
特に、医療職と対等に話すためには、高齢者の身体の変化や病気に関する知識が武器になります。
私が会議の前によく読み返してたのが、根拠に基づいたケアを解説した『根拠からわかる介護技術』のような専門書です。
自信を持って発言するためのお守り代わりになります。
あなたの発言が、利用者様の生活を変える

もし、今の職場であなたの意見が軽視されていたり「介護職は黙って言われたことをやればいい」という雰囲気があるなら、それはあなたの専門性を殺してしまう環境かもしれません。
2016年の制度改正以降、私たちの専門性はより高く評価されるべきものとなりました。
多職種が対等に意見を出し合う「良い会議」が行われている職場は、必ずあります。
介護専門の転職エージェントに相談し、チームケアが機能している風通しの良い職場を探すことも、プロとしてのキャリアを守る選択肢の一つです。
まとめ:会議は「発表会」ではなく「作戦会議」である

サービス担当者会議は、誰かが一方的に話す発表会ではありません。
利用者様の「より良い生活」という一つのゴールに向かって、それぞれの専門家が知恵を出し合う「作戦会議」です。
気負う必要はありません。
あなたは、誰よりも利用者様の「今」を知っている専門家なのですから。
この記事が、次の会議であなたが自信を持って手を挙げるための、勇気となれば幸いです。

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