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「老健と特養って、何が違うの?」
介護職の転職を考えた時、この2つの施設の違いが分からず、悩んでしまう方は本当に多いです。
どちらも同じ入所施設見えますが、その目的や役割は全く異なります。
老健は、病院を退院された方が自宅に戻るまでの「中間施設」として、私たち特養スタッフとも深く連携する、重要なパートナーです。
この記事では、そんな私の視点から、老健の本来の役割と、特養との決定的な違いを、働く介護職のキャリアという観点から解説します。
老健の目的は「在宅復帰支援」

老健と特養の最も根本的な違いは、その「目的」にあります。
特養は「終の棲家」老健は「リハビリをして家に帰る場所」
特養(特別養護老人ホーム)が、看取りまで含めて、利用者様の生活全般を長期的に支える「終の棲家」として役割を担うのに対し、老健(介護老人保健施設)の最大の目的は、利用者様の「在宅復帰支援」です。
病院での治療を終えた方が、安定した状態で自宅での生活に戻れるよう、専門的なリハビリテーションや医療的管理を行う、いわば「病院」と「自宅」の中間に位置する施設なのです。
介護職の役割も「生活支援」から「自立支援」へ
この目的の違いは、介護職の役割にも大きく影響します。
特養のケアが、その人らしい「暮らしに寄り添う」生活支援が中心であるのに対し、老健のケアは、自宅に戻った後の生活を見据え、利用者様の心身機能の回復と維持を促す、より積極的な「自立支援」が求められます。
リハビリ専門職(PT/OT/ST)との連携が鍵

老健の「在宅復帰支援」という目的を達成するために、中心的な役割を果たすのが、医師や看護師、そしてリハビリ専門職です。
介護職は、これらの専門職と密に連携しながら、チームの一員として利用者様を支えます。
特に、以下のリハビリ専門職との連携は、老健で働く上で欠かせない要素です。
- 理学療法士(PT):歩行や起き上がりなど、日常生活を送る上での基本的な動作能力(運動機能)の回復を支援する専門家です。
- 作業療法士(OT):食事や入浴、家事といった、より応用的・社会的な動作能力の回復を支援する専門家です。
- 言語聴覚士(ST):話す、聞く、食べるといった、コミュニケーションや嚥下(えんげ)機能の回復を支援する専門家です。
介護職は、彼らが作成したリハビリ計画を理解し、日々の生活の中で利用者様がその能力を発揮できるよう、声かけや介助を行う重要な役割を担います。
入居期間に定めがあることのメリット・デメリット

老健は、原則として入居期間が3ヶ月〜6ヶ月と定められています。
この「期間の定め」が、働き方に特有のメリットとデメリットをもたらします。
メリット:「ゴール」が見えることでのやりがい
老健で働く最大のやりがいは、利用者様が日に日に回復し、元気に「卒業」していく姿を見届けられることでしょ う。
「家に帰って、また畑仕事がしたい」といった利用者様の目標をチームで共有し、その実現に向けて支援する。
そして、数ヶ月後にその目標が達成された時の喜びは、何物にも代えがたいものがあります。
デメリット:深い人間関係を築きにくい寂しさ
一方で、特養のように、一人の利用者様と何年にもわたって関係を築いていく働き方に魅力を感じる人にとっては、出会いと別れが常に繰り返される老健の環境は、少し寂しく、物足りなく感じるかもしれません。
深い人間関係よりも、多くのケースに関わり、経験を積むことに重きを奥方に向いていると言えます。
医療ケアの知識が身につくという大きなメリット

老健は、医師が常勤し、看護師の配置も手厚いため、特養に比べて、より医療的な側面が強い施設です。
これは、働く介護職にとって、専門性を高める大きなメリットとなります。
インスリン注射の管理、褥瘡(じょくそう)の処置、景観栄誉や喀痰吸引など、日々の業務の中で、自然と医療ケアに関する幅広い知識と対応力が身につきます。
将来的に、介護と医療の両方の視点を持った、市場価値の高い専門職を目指したい方にとって、老健は最高の学習環境となるでしょう。
あなたのキャリアに「老健」という選択肢はありか?

ここまでお読みいただき、老健という働き方に興味を持った方もいるのではないでしょうか。
リハビリや医療ケアの知識を深めるための一冊
多職種とスムーズに連携するには、他職種の専門知識の基本を知っておくことが役立ちます。
私が後輩にすすめていたのが『イラストでわかる介護職のためのリハビリ知識」のような入門書です。
PTやOTが何を目指しているのかを理解することで、ケアの質が向上します。
医療的ケアのスキルを身につける
老健で働く上で、大きな武器となるのが医療ケアの実践スキルです。
特に喀痰吸引ができる介護職は非常に重宝されます。
キャリアアップを目指すなら『喀痰吸引等研修』の受講を検討する価値は非常に高いでしょう。
まずは『シカトル』でお近くのスクールを探してみてはいかがでしょうか。
あなたに合った施設を見つける、最も確実な方法
この記事を読んで「リハビリや医療ケアの分野で専門性を高めたい」と感じたなら、あなたは老健に向いているかもしれません。
しかし、老健と一口に言っても、在宅復帰率やリハビリへの力の入れ方は施設によって様々です。
後悔のない転職を実現するためには、施設の内部情報に詳しい介護専門の転職エージェントに相談するのが一番の近道です。
「リハビリに強い老健で働きたい」と伝えることで、あなたの希望に合った求人を提案してくれます。
まとめ:特養と老健、それぞれの魅力と役割を理解し、最高の選択を

特養が、最期までその人らしい「暮らしに寄り添うプロ」だとすれば、老健は、その人らしい「暮らしに帰るまでを支えるプロ」です。
どちらも社会にとって不可欠な、尊い仕事です。
大切なのは、どちらが優れているかではなく、あなたがどんな介護を実践しい、どんな専門性を身に付けたいかで す。
この記事が、あなたのキャリアにとって、最高の選択をするための一助となれば幸いです。

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