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「介護記録って、何を書けばいいか分からない…」
「毎日書くのに時間がかかって、残業の原因になっている…」
新人時代、私も同じ悩みを抱えていました。日々の業務に追われる中で、記録を素早く、的確に書くのは本当に難しいですよね。
介護課長として、何千もの記録を書き、そしてチェックしてきた私が断言します。介護記録は、いくつかの「コツ」を知るだけで、驚くほどスラスラ書けるようになります。
この記事では、あなたの記録業務を「苦痛な義務」から「ケアの質を高める武器」へと変える、3つの具体的なコツと、そのまま使える例文を徹底解説します。
何故記録が重要なのか?目的を理解すれば、もう迷わない

コツをお伝えする前に、まず「何故記録を書くのか」という目的を共有させてください。
この目的意識を持つだけで、何を書くべきかが見えてきます。
目的①:チームで「質の高いケア」を継続するため
あなたの勤務時間は8時間かもしれませんが、施設でのケアは24時間365日続きます。
あなたが記録した「Aさんは、日中うたた寝が多かった」という一文が、夜勤のスタッフにとって「夜、眠れないかもしれない」という予測につながり、ケアの質を維持します。
記録は、チームで一つのバトンを繋ぐための、最も重要な情報共有ツールなのです。
目的②:利用者様と家族様との「信頼関係」を築くため
家族様は、大切な家族が施設でどんな風に過ごしているのか、常に知りたいと思っています。
具体的で丁寧な記録は、私たちの専門的な関わりを示す何よりの証拠となり、「しっかりと見てくれている」という安心感と信頼関係に繋がります。
目的③:万が一の際に、あなた自身と施設を「守る」ため
合ってはならないことですが、事故や急変が起きた際に、介護記録は「適切なケアが行われていたか」を証明する法的な効力を持つ、公的な文書となります。
正確な記録は、利用者様を守るだけでなく、あなた自身の正当性を証明し、守ることにもつながるのです。
コツ①:「SOAP形式」という最強のフレームワークを使いこなす

「何から書けばいいか分からない」という悩みは、情報を整理する「型」を知るだけで解決します。
その最強の型が、医療やリハビリの現場でも使われている「SOAP(ソープ)形式」です。
S (Subjective):主観的な情報
これは、利用者様本人や、家族様が話た「言葉」をそのまま記述する部分です。
「(S)『昨日はあまり眠れなかった』と話される」のように、発言を「」で括って客観的な事実と区別します。
O (Objective):客観的な情報
これは、あなたが観察した「事実」だけを記述する部分です。
「(O)夕食は主食を1/3、服飾を半分摂取。20時に訪室した際、開眼されていた」
↑のように、誰が見ても同じように判断できる具体的な情報を書きます。
A (Assessment):評価・分析
SとOの情報から、あなたが専門職としてどう考え、分析(アセスメント)したかを記述します。
「(A)不眠の訴えがあり、実際に夜間も覚醒が見られたことから、睡眠リズムが乱れている可能性が考えられる」
↑といった内容です。
P (Plan):計画
Aの分析に基づき、今後のケアをどう計画するかを記述します。
「(P)日中の活動量を増やせるよう、散歩やレクリエーションへの参加を促していく。夜間の巡視時に覚醒している様子があれば、温かい飲み物を提供する」
↑のように、具体的なアクションプランを書きます。
コツ②:これが基本‼︎「客観的事実」と「主観的情報」を明確に分ける

SOAPの中でも、特に重要なのが「O:客観的事実」と、あなたの考えである「A:アセスメント」を明確に分けて書くことです。
例えば、「Aさんはレクリエーションに楽しそうに参加していた」という記録は、あなたの感想(主観)であり、事実ではありません。
これを「(O)レクリエーション中、他の利用者様と笑顔で会話する場面が5回見られた。歌の時間には手拍子をされていた。(A)レクリエーションを楽しまれているご様子」というように、事実と解釈を分けて書くことで、記録の信頼性は格段に向上します。
コツ③:記録の時間を短縮する「神アイテム」と習慣

書き方のコツを掴んでも、そもそも書く時間がなければ意味がありません。
ここでは、私が実践していた記録時間を短縮するための工夫を紹介します。
ケアの合間に気づいたことや利用者様の発言をすぐに書き留めるために、ポケットにすっぽりおさまるロディア(RHODIA)のメモ帳と、どんな状況でも滑らかに書ける三菱鉛筆のジェットストリームは、私の長年の相棒でした。
ケアが終わった後に思い出そうとすると、時間がかかる上に不正確になります。
「その場メモ」を徹底するだけで、記録作成の時間は半分以下になるでしょう。
また、情報を構造的に整理する思考法そのものを鍛えることも有効です。
私が思考整理に参考にした『コンサル一年目が学ぶこと』のようなビジネス書は、一見介護と無関係に見えますが、情報を論理的に組み立てて記録を書く上で、非常に役立ちました。
【そのまま使える】シーン別・介護記録の例文集

それでは、SOAP形式を使った具体的な例文をシーン別に紹介します。
食事介助の例文
S:ご本人より「今日はあまり食欲がない」との発言あり。
O:昼食時、主食は2割、副食は3割摂取。好物の煮物は5割摂取された。水分は麦茶を100ml飲水。食事中、時折咽せる様子が見られた。
A:嚥下機能の低下により、咽せ込みが見られる可能性。食事形態が合っていないことも考えられる。
P:食事形態について、看護師およびケアマネジャーと情報共有し、見直しを検討する。食事介助時は、一口量を少なくし、声かけを密に行う。
入浴介助の例文
S:「(浴槽を指差し)怖いから入りたくない」と拒否的な発言あり。
O:本日入浴日。脱衣はスムーズに行えたが、浴槽に入る段階で強い抵抗が見られたため、シャワー欲に切り替え対応。背部に2cm程度の発赤を認める。
A:浴槽への不安感が強い様子。背部の発赤は褥瘡の初期段階の可能性も否定できない。
P:次回入浴時もシャワー浴で対応し、不安感の軽減に努める。背部の発赤については看護師に報告し、継続観察を依頼する。
まとめ:介護記録は、あなたを成長させる最高のトレーニングである

介護記録を書くことは、単なる事務作業ではありません。
利用者様を深く観察し、得られた情報を分析し、次のケアプランを立てる。この一連のプロセスは、あなたの介護実践能力そのものを向上させる、最高のトレーニングになります。
質の高い介護記録をかけるスタッフは、どの施設でも高く評価されます。それは、あなたが優れた観察力と分析力、そしてチームワークを実践できる専門職であることの証明だからです。
もし、今の職場で記録の書き方を誰も教えてくれなかったり、杜撰な記録がまかり通っていたりするならば、あなたの専門性を正しく評価してくれる職場絵環境を変えるべきサインかもしれません。
一度、マイナビ介護職のような転職エージェントに相談し、職員教育に力を入れている優良な施設について話を聞いてみるのも良いでしょう。
この記事が、あなたの「記録が書けない」という悩みを解消し、自信を持って日々のケアに取り組むための一助となれば幸いです。

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