介護職の腰痛は職業病?15年間ギックリ腰知らずの介護課長が教える予防法

やる気満々な介護士

 ※この記事にはプロモーションが含まれます。

 「このままだと、いつか腰を壊すかも…」

 介護職にとって、腰痛は避けて通れない、最も深刻な悩みの一つです。

 「介護職の腰痛は職業病だから仕方ない」と、諦めに似た気持ちを抱いている方も多いのではないでしょうか。

 そんな常識を、私は覆したい。

 何故なら、15年間、一度もぎっくり腰にならずに現場に最前線に立ち続けてきた私自身が「介護職の腰痛は、正しい知識と習慣で予防できる」という何よりの証拠だからです。

 この記事では、私が実践してきた、勤務中・勤務外それぞれの具体的な腰痛予防法を、余すところなくお伝えします。

目次

介護職が腰痛になりやすい3つの理由

腰が痛い介護士

 対策を考える前に、まず、何故私たちがこれほど腰痛になりやすいのか、その根本的な理由を知っておきましょう。

  • 理由①:不自然な「中腰姿勢」の連続ベッドでの体位交換、車椅子への移乗、入浴介助など、介護の仕事は、腰をかがめた「中腰姿勢」の連続です。この姿勢は、立っている時の1.5倍以上もの負担を腰にかけると言われています。
  • 理由②:利用者さんを「持ち上げる」という誤解多くの人が、介助を「腕力で利用者さんをよいしょ、と持ち上げる」ことだと誤解しています。後述するボディメカニクスを知らない、力任せの介助が、ギックリ腰の最大の引き金となります。
  • 理由③:精神的ストレスによる筋肉の緊張意外と見落とされがちなのが、精神的なストレスです。人間関係の悩みや、常に緊張感を強いられる環境は、無意識のうちに全身の筋肉を硬直させ、血行を悪化させます。この筋肉の緊張が、腰痛を発症・悪化させる大きな要因となるのです。

【勤務中】腰に負担をかけないための動作・意識

腰に手を当てる介護士

 日々の業務の中で、少し意識を変えるだけで、腰への負担は劇的に軽減できます。

全ての基本「ボディメカニクス」を身体に叩き込む

 腰痛予防の全ての土台となるのが、ボディメカニクスです。

 これは、力学の原理を応用し、最小限の力で、安全に介助を行うための技術です。

 両足を広げて身体を安定させ、膝を曲げて重心を低くし、相手に身体を近づける。

 この基本姿勢を、息をするのと同じくらい、無意識に実践できるレベルまで身体に叩き込むことが、何よりも重要です。

 詳しくは、以前に解説したこちらの記事『介護技術「ボディメカニクス」の基本】で、8つの原則を必ず復習しておいてください。

福祉用具を「遠慮なく」使う

 あなたの職場に、スライディングボードやリフトなどの福祉用具はありませんか?

 「これくらいなら、自分一人で大丈夫」という根拠のない自信や遠慮は、百害あって一利なしです。

 使える道具は、積極的に、そして遠慮なく使う。

 それが、あなたと利用者様、双方の安全を守るプロの判断です。

【勤務外】私が毎日続けているストレッチと筋トレ

ストレッチする介護士

 勤務中に負担をかけない工夫と同時に、勤務外で身体をケアし、鍛えることも、長期的な腰痛予防には不可欠です。

1日の終わりに「リセット」する簡単ストレッチ

 一日の終わりに、凝り固まった筋肉をリセットする習慣をつけましょう。

 特別なものである必要はありません。

 例えば、お風呂上がりに床に座り、息を吐きながらゆっくりと前屈する。

 あるいは、仰向けに寝て、両膝を抱えて胸に引き寄せる。

 たった5分、この簡単なストレッチを続けるだけで、腰回りの柔軟性は大きく変わります。

腰を守る「天然のコルセット」を作る体幹トレーニング

 腰を守るために最も効果的なのは、腹筋や背筋といった「体幹」を鍛え、自分自身の筋肉で「天然のコルセット」を作ることです。

 私が毎日続けているのは、うつ伏せになって肘と爪先で身体を支える「プランク」というトレーニングです。

 最初は30秒からでも構いません。

 この地道な筋トレが、あなたの腰を長期的に守ってくれます。

おすすめのコルセット・サポーターの選び方と注意点

コルセットを巻いている介護士

 とはいえ、どうしても腰に疲れや不安を感じる日はあります。

 そんな時の「お守り」として、コルセットやサポーターを一枚持っておくと安心です。

「お守り」としてのコルセットの選び方

 選ぶ際のポイントは、固定力と動きやすさのバランスです。

 私が特におすすめするのは、ドラッグストアなどでも手に入り、動きを妨げすぎずに、しっかりと腰を支えてくれるバンテリンコーワの腰用加圧サポーターです。

 特に、疲れが溜まっている日の入浴介助など、負担が大きい業務の時だけ着用するといった使い方が効果的です。

頼りすぎは禁物‼︎着用する上での注意点

 ただし、コルセットに頼りすぎるのは禁物です。

 常に着用していると、かえって自分自身の筋力が衰えてしまう可能性があります。

 あくまで、一時的に負担を軽減するための「補助具」として、上手に付き合っていくことが大切です。

「安全な職場環境」こそが、最高の腰痛対策

雑誌で探す介護士

 しかし、あなたがどれだけ個人で予防に努めても、腰痛のリスクを根本的に決めるのは「職場の安全文化」です。

 あなたの職場は、以下のような環境ですか?

  • ノーリフティングケア(持ち上げない介護)の方針が徹底されているか?
  • リフトやスライディングボードなどの福祉用具が十分に整備されているか?
  • 職員の腰痛対策に関する研修が、定期的に行われているか?

 もし答えが「ノー」なら、その職場はあなたの身体を守ってくれません。

 腰痛で動けなくなる前に、職員の安全を第一に考える「ホワイトな職場」へ転職するという決断は、あなたの介護キャリアを守るための最も重要な自己防衛です。

 介護専門の転職エージェントに相談すれば、そうした安全配慮の行き届いた施設の情報を得ることができます。

まとめ:正しい知識と日々の習慣が、あなたの介護キャリアを守る

元気な介護士

 介護職の腰痛は、職業病だと諦める必要は、全くありません。

 ボディメカニクスという正しい「知識」を身につけ、勤務外でのストレッチや筋トレという「習慣」を続け、そして何より、自分の身体を大切にしてくれる「職場」を選ぶこと。

 この3つが揃った時、腰痛のリスクは最小限に抑えられ、あなたは、この素晴らしい仕事を、心身ともに健康な状態で、長く続けていくことができるはずです。

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